大島紬の現況

大島紬織り場

大島紬の産地は、名瀬市を中心とする奄美産地と、鹿児島市を中心とする鹿児島産地に大別される。両産地はそれぞれ別個の組合を持ち、商標も異なるが、鹿児島地区の業者の大多数が奄美産地の出身者であり、従って生産加工工程は大体同じである。

業者は多数が奄美産地の出身者

ただ奄美産地は、経・緯絣使いの高級品の生産が多く、鹿児島産地は、緯絣使いの大衆品の生産が多い。

昭和48年(1973)10月鹿児島県が調査した業界の状況は次の通り

  1. 従業員規模別の企業数(表1参照)
  2. 職種別従業員数(表2参照)
  3. 染色別の生産反数(表3参照)

大島染織指導所(昭和48年)

大島染織指導所

表1 従業員規模別の企業数 注:( )内は構成比(%)

産地名 1~9人 10~ 49人 50~ 99人 100人以上
奄美 1,820(88.2) 192(9.3) 32(1.6) 20(0.9) 2,064
鹿児島 189(39.6) 164(34.4) 64(13.4) 60(12.6) 477
合計 2,009(79.0) 356(14.0) 96(3.8) 80(3.2) 2,541

表2 職種別従業員数 注:()内は産地別の従業員の構成比(%)

産地名 撚糸工 精錬工 図案工 絣締工 染色工 染色工(泥染め工)
奄美 60
(0.4)
12
(0.1)
49
(0.4)
853
(6.3)
93
(0.7)
50
(0.4)
鹿児島 258
(0.9)
40
(0.1)
159
(0.6)
1,457
(5.2)
162
(0.6)
21
(0.1)
合計 318
(0.8)
52
(0.1)
208
(0.5)
2,310
(5.5)
255
(0.6)
71
(0.2)
加工工 職工 その他 合計
774
(5.7)
内機 外機 164
(1.2)
13,603
(100.0)
1,915
(6.8)
5,375
(39.5)
6,223
(45.7)
11,598
(85.3)
602
(2.1)
28,046
(100.0)
2,689(6.5) 7,404
(26.4)
16,049
(57.2)
23,453
(83.6)
766(1.8) 41,649(100.0)
12,779
(30.7)
22,272
(53.5)
35,051
(84.2)

表3 染色別の生産反数

染色別

産地名

泥染 泥藍染 藍染 化染染 合計
奄美 9,360
(3.3)
84,289
(29,9)
0 168,545
(59.9)
19,574
(6.9)
281,768
(100.0)
鹿児島 39,735
(7.1)
1,956
(0.3)
309
(― )
500,266
(88.8)
19,574
(6.9)
563,469
(100.0)
合計 49,095
(5,8)
86,245
(10.2)
309
(― )
668,811
(79.2)
40,777
(4.8)
845,237
(100.0)

注:()は産地別の染色構成比(%)反数は両産地組合の検査反数

産地で生産された大島紬は、各流通ルートに乗って出荷される。産地には仲買人がおり、この仲買人の店を産地では相場と呼んでいる。

誂え品は直接誂え元の問屋、買継商社に直送されるが、一般市場品、自主考案の製品は産地の仲買人や買継商に買い取られ、更に集散市場の問屋、買継商社がこれを集荷して、ここから各地の小売商に分散されて、店頭に並べられるのである。

この流通機構は、実際には更に入り組んで複雑なもので、簡単には説明ができない。

※註 最新の従業員規模別の企業数、形態別企業数、染色別の生産反数は次の通りである。

5人以下 6~20人 21~50人 51~100人 101~300人 合計
54 141 110 27 13 345

表5 同 形態別企業数(単位:社)

独立 下請け 製造卸 卸売 合計
228 70 33 14 345

表6 平成16年(2004)染色別の生産反数

泥染 泥藍染 藍染 草木染 化染染 合計
奄美 20,044 532 0 596 8,261 34,797
鹿児島 7,882 153 249 121 60,040 68,445
合計 27,926 685 249 717 68,271 103,242

本場奄美大島紬協同組合より参考資料を掲載しました。

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